BBKY-weeekly

画文業・ばばかよが小4双子と暮らし流れゆく日々のなか、何かしら記していきます。

ハイヒール(漫才師)と岡崎京子さん考

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遠方または他の理由で好きなままでも会えない人を、ふと思いだすのはなぜだろう。元気が出ない時に好きな人のことを頭に巡らせると、再び気持ちを持ち直し掴めない何かを信じられるようになる。心理的自慰か。

1999年出版のライブレポートマンガ拙著「トーキョーミュージックファイター」のあとがきに岡崎京子さんの『Pink』 のあとがきを引用させてもらって、〝「すべての仕事は愛でもあります。愛。愛ね。」by 岡崎京子さん。わたしも春と愛を売っていきたいです!!〟と書いていた。あとがきにあとがきを引用するってありなのか? よく許されたと思う。

 
その後約20年。ここ2年くらいの自分の中の新しい発現は、ベテラン漫才コンビ ハイヒールに愛を感じていることだ。とはいえTVは見ていないので、「ますます!ハイヒール」大阪MBSラジオのハイヒールがわたしの愛の対象である。

「たくさん炊いたんをご近所に分けたジップロック(コンテナタイプ)の返却について」byハイヒール・モモコ、「美村さん(ダンナ)のインプラント代金が半端ない」byハイヒール・リンゴ。ラジオを全編聴かずして、日常を細かく味わうプロの目線と力みのないトークの実力をこの抜粋で感じ取れますかね? 


わたしがハイヒール・モモコ&リンゴから味わい学ぶことは、

すっぱり知らんと言える賢さ(モモコ)

知ろうと努力するひたむきさ(リンゴ)

相手を尊敬し自然補い合う美しさと笑いの才能(モモコ&リンゴ)

それらを維持しながら仕事と生活を愛していけたら信用できる世界が出来上がる(モモコ&リンゴ)

ハイヒールの漫才〆のセリフが「どうもありがとっ!」で、感謝を忘れないところも完璧だ。特にハイヒールのファンではなかったが、熟したリンゴ&モモコのトークから得るわたしの安心感は強大で、今やもっともサインが欲しいのはハイヒール! 来たるべき時にサインは何にもらえばええかしら?

 

ふと読み返すと岡崎京子さんのマンガには下半身だけのコマが多かった。まるで胴体切断マジックで厄介な上半身を切り離したように。作品中、意志強く生き抜く女子はハイヒールで歩いていく。