BBKY-weeekly

画文業・ばばかよが小4双子と暮らし流れゆく日々のなか、何かしら記していきます。

この世界の片隅に『タッチ』と「ポール」

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おかげさまで気がくるう前に事態は収束した。

小3の双子は1年ほど前から二段ベッドで眠る習慣になっていたのだが、10月中旬からわたしをはさみ双子と3人で一緒に寝るスタイルに退行させてみた。川の字寝はダンナの発案。川の字で並ぶと1年前より確実に狭くなった布団、定位置は布団の右側がわーくん、左側がたーくん。ふたりとも一度片割れが眠った場所を嫌がる。「おまえ、場所広く取りすぎだろ!」右端、左端ぎりぎりに寄るよう互いに注文をつけ、不満げにふたりは布団に入る。なのに川の字寝にしてから、穏やかに起きる朝が続いている。ひとつの布団に一緒に眠るだけで息子の情緒不安定を軽減できたのかは不明だが、効果はあったのだろう。6帖の和室は二段ベッドの脇にセミダブルの布団を敷くとぎちぎちだ。


耳をつんざく双子の絶叫が通常ボリュームに戻ったのが作用して、わたしの体調不良は良くなった。電気つけっぱなしの寝落ちが減り、延滞していた図書館の本を返却する。マンガ棚に全巻揃いの『タッチ』を発見、借りる。実は『タッチ』を通してマンガで読むのは初で、むちゃ引き込まれて読んでいたら、息子に『タッチ』を奪われた。あだち充先生の名作は小3にも響き、虜。親子で同じマンガに夢中になる時期到来。どころか、わたしより先に2巻3巻と読み進んでいく。登校前に朝『タッチ』、夕飯を食べ終わると食後『タッチ』。「もー、早くお風呂入って!出てから続き読みなさい!」と注意して、やっとお風呂に入り、タオルで体を拭くのも早々に飛び出てきて、ほかほか全裸『タッチ』。男児双子がちんこ丸出しで『タッチ』を読む図は相当に妙味ありで、当人たちは気付かないおかしみをコーヒーとともに味わう。太り気味で段腹になった裸でマンガを読みふける丸坊主の息子と稲垣足穂のふんどし一丁執筆姿を勝手に重ねてひとり笑いながら、一応親として「パンツだけでも履こうよ」とひとこといっとく。

時期同じく、ユニフォームの洗濯にまいっていると書いた前回のブログを読んでくれた球児の父である高校の同級生が、「どろんこ野球のユニフォームの洗濯にはこの激落ち洗剤がいいよ!」とFBでおすすめ洗剤を教えてくれた。この酵素配合のバイオ濃厚洗剤ポールのつけ置き洗いが、感動にうち震えるほどどろ汚れが落ちる。白がまぶしい! 1時間ゴシゴシたわしと手でこすり洗いをしていた虚無感よ、さようなら。

 

「おかーさん、メッセージ読んで」と、気がくるいそうだった夜にわーくんがわたしのスマホにテキスト入力してくれた。「オレもわるかったよ。だからぢぶんをせめないで。」。ぢぶん、間違ってるけど...突然向けられた息子のやさしさに驚きながら「ありがとう」と伝えた。lineをわかっていないわーくんはわたしが送るメッセージ画面に入力したのでテキスト保存してある。

たまたま、わたしの地味な日々は地味なまま今少し良い。ここのところ、映画『この世界の片隅に』がさかんに話題で、もちろん見たい。というこの瞬間もこの世界の片隅の片隅にいる。